「ラブ・イズ・マネー」
実業家のリチャード・マー(マー・ソイヤン)はお金持ちのくせに超ドケチな性格の持ち主。「女はみんな僕のお金が目当て」と断言し、交際していた女性をそっけなくあしらったところ、家財一式を売り払われ、クレジットカードは盗難届けを出されて使用不可能になってしまう。手持ちのお金は小銭のみ。莫大な資産がありながら一文なしになってしまったマーは、先日レストランで出会った女性、チョイに助けを求める。田舎の父親にデブの婚約者を押し付けられ困っていた彼女は、助ける代わりにマーに恋人のふりを依頼する。自分の正体を告げないまま、マーはチョイと親密になっていく。
これの1年前に「花様年華」でカンヌを獲り、1年後には「インファナル・アフェア」でアジア各地の映画賞を総なめにする(とはとても思えない)トニーさん主演のラブコメ。
こういう軽妙な役をやるには、そろそろまなじりのおしわが…!おしわが…っ!(当時もうすぐ40歳のはず)でも、こういうワガママだだっ子みたいな役はよく似合いますね。
ラブコメ&監督バリー・ウォンてこともあってギャグもいっぱい。特にトニーが、チョイの女友達が自分を襲おうとしていると立ち聞くやいなや、シャツの前を全部はだけるところには思わず吹き出しました。
マーは最初から拝金主義の超いやみな奴として登場するのですが、チョイと出会ったことで心境に変化が訪れるはずが、その傾向はあんまり変わらないので、最後までちょっといやな奴のままなのはそれでいいのかとか、社員ゼロなのに会社はどうやって動かしてるんだとか、なぜ蛇が一目散にトニーの股間を目指すのかとか、そもそも「田舎から出てきたスー・チー×実業家」って超どっかでみたことある組み合わせとか、ま、まあ、そこらへんに目をつぶっちゃえば(つぶるなよ)きら〜くに観られる話ですね。マーの唯一の友達にラム・ガートン(太ってるのでいとうせいこうに見えない←しつこい)、チョイの父親にウォン・ヤッフェイと、けっこう賑やかな人が集まっていますし。
しかしトニーの主演作はDVDスルーが多いなあ…とほほ。